Give me 情緒!

いよいよ東京での新居探しを開始した。


新居探しにおける自分にとっての必須要件は「情緒」である。

大阪においては、ほっといてもくっついてきた情緒であるが、東京においては、主体的に探さなくては取りこぼしてしまう。
確かに東京ならば、どこに住もうとも利便性は高いのだろうが、エイヤで決めてしまったらただの人ごみの巣窟で暮らすことになる。そんなのはぞっとしない。


そんなわけで狙い目を浅草界隈としてみた。


浅草出身の不動産屋さんと話すとやはり、浅草にはたいそう下町情緒が残っているようだ。
年中どこかで伝統的なお祭りが大小催され、飽きることがないという。


確かに、今日見学させてもらった物件の中には、目の前に大きな神社が構えているようなものもあり、それだけで感動してしまった。
ちょいと駅前を歩いてみると、草履屋やもんじゃの店が点在している。感嘆符の連続。都会化は進んでいても浅草にしかない匂いがどこからもただよっている。これはたまらない。これが欲しかったのだ。


一人暮らしの経験はあるため、自分のこだわりポイントはすっかり明確になっている。
宅配ボックスが欲しい。キッチンは広いほうがいい。自転車置き場が欲しい。etc.....
横一列にこだわりポイントを列挙した○×表を作って臨んだのだがしかし、あるポイントは○であってもあるポイントでは×となり、全部が○となる物件は出てこない。おそらく何かを捨てるしかないのだろう。.......まるで彼女か何かを探しているかのようだ。


...などとほくそえみながらの探索は次回第二ラウンドへ続くのであった。□