この世界に生まれ出た際、親より分け与えられた能力が偶然社会的に求められていた、というだけで、与えられなかった者に対して奢り高ぶる権利が与えられるという、この不条理。
この世界に生まれ出た際、親より分け与えられた能力が不覚にも社会的に求められていなかった、というだけで、一部の許された者たちのフィールドに媚びへつらい、白痴とののしられながら惨めな生き恥をさらし、低下層で畜生として生きることを許容しなくてはならないという、この不条理。
生まれ出た世界が、自分の持っている能力を求めていない世界であったとしたら。
弱いものに対し奢り高ぶることがいかに不条理であるかを知れ。□