激しき期待はずれ。
押井流の新たな宮本武蔵像を描いた活劇映画を期待していたのだが、実際は武蔵という存在の考え方を解きほぐすいわば、ドキュメンタリー。
ほとんどのシーンは手を抜いたようなCGキャラクターががなりたてるように薀蓄を語り、期待していた武蔵を描くアニメシーンはその合間を埋める程度の薄さ。
いいたかったことも
「武蔵の残した兵法は、合戦を勝つためのみのもの」
「佐々木小次郎のことを語らなかったのは、合戦を語る上で何ら関係なかったから」
という程度のことだけである。
表現手段を完全に履き違えている。
映像化するくらいならば書籍として出版した方がよかったのではないか。
何か本編があっての同時上映という位置づけくらいだったら許せたけど。
とても1500円も払って見せる内容のものではない。
近年、映画でこれほど自分の期待から外れたものはなかった。ちょっと怒ってる。□