(注)ネタバレ含ム。
エヴァンゲリオン新劇場版「破」を見きてた。(映画の日なので1000円で!)
すごすぎる....。世界一、ですね。一夜明けてまだ震えがとまらない。
東京湾大華火祭の尺玉連発クライマックスが初めから終わりまで2時間続く感じ。
もはや日本のアニメーションは、能や歌舞伎に並ぶ日本の世界無形文化遺産に登録すべきではないか。
前作の「序」がテレビ版の本体を大きな柱にして、ところどころ作り変えたり追加している印象であったのに対し、「破」は100%完全新作となっている。
しかも動く!動く!!
今の日本の持てるアニメーション技術の全てを出し尽くすといわんばかりに動きまくる。
この作品を完成させるために、いったいいくらかかったのだろう。と心配してしまうほどに。
オープニングの衝撃的な真希波・マリ・イラストリアスの登場。
アスカ登場で2号機が颯爽と空に舞うさま。
0号機、1号機、2号機の新東京市での障害物競走。
真希波・マリ・イラストリアスの凶暴化ATフィールドはがし。....etc
あまりにもすごすぎて何がすごいのか思い出すだけでも苦労するほどの密度である。
そして更に詰め込む、商業対策。
新登場の真希波・マリ・イラストリアス。
3号機搭乗時のアスカのすけすけスーツ。
エヴァ三号機、五号機...。そして新しい使徒たち。
フィギュアに、キャラグッズに、DVDに、パチンコに.....。
本作はこれから一体何次までの収益を生み出し続けるのだろう。
そして自分はそれにどれくらい踊らされるのだろう。
劇場では早くも、このあまりの衝撃作に財布の紐をゆるくした面々がこれで1000円?!という紙パンフレットに殺到している(そして完売)。
そういう自分は、アスカラングレーのフィギュア付きドリンク+ポップコーンセット(¥1500)を買わされている...。
それにしても、この具象と抽象の絶妙なバランス。
エヴァはいつもわかった、わからない。ということが話題になるけど、個人的にはわからないのが当たり前と思うのだ。たぶん、作り手もわかってないから。
わからないことを「のりしろ」として提示し、あとは視聴者が自由にのりしろの上で解釈を広げたり楽しめるようにしている。その投げかけ方がうまい。
「最後のマンガ展」でも井上雄彦が同じようなことを行っていた。
「自分では答えは出せない。あとは見る人にゆだねようと思う」と。
今後も、作り手もわからないことをいかにさりげなく隠すか。に注目して楽しんでいきたい。
次回は「Q」(急)とのこと。
またもすごそうな作品になりそうだが、はたしてこの「破」のクオリティを超えられるのだろうか。
自分の出した記録であっても、世界記録はそう簡単に塗り替えられないからね。
本作で大きくTV版からストーリーが分岐した以上、新しい結論を楽しみに待ちたい。
ああ、でもその前にもう一回劇場に行きたい。というか何度でも!
イラストリアスの巨乳具合をもう一度確認...(略)□