映画
「そんな簡単じゃねえよ」 そう言って宮崎駿監督が、アイデアやラフスケッチのメモをくしゃくしゃに丸めてゴミ箱へ投げ捨てた。 ポニョ制作時の舞台裏映像でのワンシーンだ。 このつぶやきが強烈に耳に残っている。こびりついている。 あれだけの巨匠が自分…
(=========ネタばれあり=========) なんとも愛おしい「もやもや具合」ではないか。 純和風小市民的「タクシードライバー」とでも言おうか.....。 「タクシードライバー」のスタイリッシュな部分を全部そいだら、まさに、デ・ニーロ=田西となるなのではな…
(注)=====ネタばれあり!===== まず驚いたのは、作画のクオリティと映画の長さ。 まるで写真のように描きこまれた背景(写真か?)。 そして、ただ歩くだけでも不自然な位、潤沢に使われまくるセル画枚数。 それでいて、見終わってみれば、なんと2…
※(注)ネタばれあり。しまくり。 身内の死。という重いテーマをかなり現実に近くリアルに描きとっている。 にもかかわらず見終わった後のこの「後味の良さ」はなんだろう。 オープニングであれだけ嫌っていたおとうとを、ラストには「許してあげたら」とい…
はやいもので2009年も終わりに近づいている。 今年の最後を締めくくるにふさわしい映画はないかと思っていたのだが、 丁度、ジェームズ・キャメロン監督が制作した「アバター」が公開されたということで、この目でその10年に及ぶ苦労を確認しに行ってきた。 …
すばらしい映画だ。 本年度のキネマ旬報邦画のベスト3には食い込むと思う。 もしくはベスト1かもしれない。 最近あまり映画館で映画を見れていないのだが、これほどの映画が年内にポンポンと出てくるとは思えないし。 大谷を「なんてひどい奴だ」とか佐知…
センコロール。オトナファミを見てその存在を知った。 ミニシアターで公開される短編アニメ作品のようであるが、まずそのポスターに目を引かれた。絵柄に魅力がある。 高校生と思われる男の子と女の子が変な白い乗り物にのっている。 それだけで、見てみたい…
(注)ネタバレ含ム。 エヴァンゲリオン新劇場版「破」を見きてた。(映画の日なので1000円で!) すごすぎる....。世界一、ですね。一夜明けてまだ震えがとまらない。 東京湾大華火祭の尺玉連発クライマックスが初めから終わりまで2時間続く感じ。 もはや日本…
押井守+プロダクションIGの新作ということだったが。 激しき期待はずれ。 押井流の新たな宮本武蔵像を描いた活劇映画を期待していたのだが、実際は武蔵という存在の考え方を解きほぐすいわば、ドキュメンタリー。 ほとんどのシーンは手を抜いたようなCGキャ…
「たそがれ清兵衛」「武士の一分」に並ぶ山田洋二監督の時代劇シリーズ。 このシリーズはどれも女性がかわいく美しい。 今回は松たか子演じる、主人公との身分違いの娘:きえ。 松たか子はこれまでの活躍ぶりから今や「男勝りな属性」を感じてしまい、どちら…
前作「28歳〜」との差がほとんどない。 同じ映画を見ているようだ。 冒頭、サブタイトルにもなった「別れの手紙」がフィデル・カストロにより読まれるシーンがあるが、チラシに書かれていたこと以上の情報はない。 事実以上に強調しまくるアメリカ娯楽的な映…
チェ・ゲバラの取り組んだキューバ革命の内容を知るドキュメントとしてはよくまとまっている。 時間的に前後に散らばる断片的な各シーンが見事につながり、一本のストーリーをつむぎだしているところは、ソダーバーグ監督の脅威の編集能力の賜物だと思う。 …
三国志である! 赤壁の戦いである!! ジョン・ウー監督である!!! ややこしい人物関係や時代背景を極力シンプルに切り詰め、誰でもわかるような完全懲悪の超娯楽大作に仕上がっている。 ジョン・ウー監督といえば、2丁拳銃撃ちまくり。といったアクション…
元祖ゾンビの巨匠ロメロ監督の最新作である。 前作の「ランド・オブ・ザ・デッド」公開でそろそろ引退?と思っていたのだが、とんでもない誤解であった。 ロメロ監督の頭にはまだ100本ほどのゾンビ映画のネタが眠っているという。 ならばファンとしてはそ…