映画「サマーウォーズ」(7点/10点)

バーチャル世界では計り知れないもの(家族の絆)と、バーチャル世界(OZ)を融合させた新しい世界観。
その新しい挑戦は歓迎したい。


が作品全体としてのまとまりというか、それらの結合力が弱いと感じた。


もう一回見るとしたら、OZ世界の描写以外のところだけ、つまり家族の絆のシーンのみをつなげて見たいというか。


家族の絆のシーンだけでも充分作品になっていると思うんだよ。


家族の絆をより強く伝える媒体としてOZ世界は適切でないと感じた。
もともと強い結束力を持ち、古い文化を踏襲する大家族が
その結束力の強さを見せつけ、立ち向かう題材として、
バーチャル世界の事故解決が適切かどうか。について、どうも適切には思えなかった。


個々の要素はすごくよいのに、個々をあわせたとき、水と油のように分離している感じがした。


大家族をまとめてきたおばあちゃんの偉大さ。その言葉の重さ。
そしてそれに応える家族の結束力。
溌剌とした女の子への初恋に似た憧れ。
ネットワーク世界OZの細かな設定、デザイン、世界感...。
個々の要素はとても綿密に作られていて、コンセプトもわかったんだけど。


厳しいことを書いたが、新しい挑戦はなかなかハードルが高いものだ。


しっくりくるまで何度でもTRYしてほしいと願う。□