今日の一冊

漫画「BEASTARS」①~⑦巻(以下続刊)板垣巴留著 秋田書店

2018年の漫画大賞受賞で話題となった作品である。

実はこの作品を手に取る前は「大賞ってホントか?動物を擬人化しただけでは?」みたいな偏見をもっていたかもしれない。
絵柄にもなかなかの癖があって、冒頭を読んでいた時には偏見の厚い幕が僕を覆っていたように思う。
だが。まるで野球拳に連敗していく情けない中年サラリーマンのように、その偏見の幕は一枚、また一枚と、心地よくはがされていくのだった。
動物で物語を描くのは、ただの思いつきなどでは決してない。
それどころか、いろいろな人種のいるこの現実世界を、全てみたてているようにすら感じる。動物の性質、性格、そして世界設定。全てがとても深く練り込まれている。すっかりとりこになってしまう。

人種問題を描いた映画とされる「シェイプオブウォーター」がアカデミー賞ならば、まさに「BEASTARS」が漫画大賞であることにガッテン!したのであった。
きっとすぐにもアニメ化、実写化など実現してしまうのではないだろうか。(アニメ化したら主題歌はきっとECHOES「ZOO」ではなかろくかwww)

日本の漫画もいっそう世界に誇れる文化になりつつあることを誇りに強く感じた作品です。

それにしても、これ本当に少年漫画か!?暴力、性描写などすっかりR指定かと。それをカムフラージュさせるために擬人化を使った、とか...?□

 

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