瀬戸内国際芸術祭を訪れた。
瀬戸内海に点在する島々の自然や人々の生活に、アートを寄り添わせて、新しい体験の発信や島々の活性化を図る、3年に1回の芸術祭であり、今年がその開催年となっていた。
高松のホテルを起点に直島や豊島を巡った。
想像以上のにぎわいであった。海外の観光客も多く、国際芸術祭としての認知度も定着してきたようだ。
直島の「家プロジェクト」では古民家の姿をそのままに、内部を大規模に改装して驚くべきアートの仕掛けが盛り込まれていた。とくに大竹伸朗氏の「はいしゃ」にはびっくりした。
便利な時代になって、家に居ながらにしてPCやスマホから多くの情報を手に入れられる時代になったけれど、それでも「現地で本物を見る」ということの素晴らしさ、楽しさ、大切さはこれからもずっと変わらないと思っている。
現地まで足を運ぶという行為自体も、すでに美術鑑賞の一部に含まれているんだよね。
夕方に高松にもどり、町を散策。
実は丁度3年前にも高松を訪れていた。
アトリエのスケッチ旅行のロケハンにやってきたのである。
そのときにも瀬戸内国際芸術祭が開催されていたが、ロケハンの時間もおしていて美術鑑賞は一切できなかった。
だが、初めて訪れた高松の商店街の大きさやにぎわいぶりには大いに驚いた。
ミラノのガレリアのようなアーケードが組まれ、裏路地にもびっしりと元気な居酒屋が並ぶ。骨付き鳥の店には行列ができ、夜遅くになっても行列が絶えない。
3年前に訪れた「天馬」という居酒屋が印象に残っていた。
料理はどれも丁寧に美味しく、それに合わせた日本酒のセレクトも素晴らしかった。
奇しくも、今回宿泊したホテルの並びに「天馬」が見つかったのである。
だいぶ遅い時間になっていたが、なつかしくもあり、思わず飛び込んだのだった。
改めて思ったが、やっぱり美味かった。
お店の雰囲気もいいし、客層も上品である。料理も酒も丁寧で深い。
3年前来た時のことをほんのりと思い出しながら、そして今年ようやく訪れることができた瀬戸内国際芸術祭を振り返りながら、楽しいお酒をいただけました。
瀬戸内国際芸術祭の春の回は5/29で終了となりますが、夏、秋も開催されるので、また次の島にも訪れてみたいと思っている。
ちなみに、フェリーは相当込むので早く動くのが吉です。また、島にはいくつかお店もありますが、混雑しがちなので、ランチは出かける前に手に入れておくのが良いかと思います。□