活字依存症

「上です」

「違います。ではその横は?」

「右です」

「違います。ではその横は?」

「下です」

「違います。はっきり見えるのはどれですか」

例年さくさくっと終わる視力検査であるが、今年は難航した。
かつてこんな入り組んだ対話を検査医としたことはない。
雨模様の日は見えないことが多い。
さらに眼鏡も汚れていた。
.....そんな無理やりな言い訳をひねりだしても、これだけの不正解はここ近年無い。
視力が落ちているのかもしれない。
思い当たる原因はいろいろある。
大きな理由の一つとしては、電車の中での長時間の読書。ではないか...?
ここ最近の環境の変化で、ゆっくり本を読む時間を手に入れ、なかなかのご満悦であったのだが、思えば電車の中での読書は目になかなかの負担をかけているのかもしれない。
だけど、周りを見渡せば小さなスマホの画面を長時間電車の中で見つめる老若男女たちは、さらに、まるで横浜にたどり着くほどの長時間にわたってブルーライトを浴び続けているのである。ブルーライトヨコハマ

おっさんギャグは、ほどほどにして。

ちょっと気をつけないといけないかもしれないなぁ。活字依存症患者にはなかなかの試練だけれども......。□