お釣りを見よ!レシートを見よ!

 

おつり、見てますか?

 

昨今のスーパーやらコンビニやらのレジはとても優秀になっていて、料金に対してのおつりも自動で間違いなく、じゃらりと出してくれる。
多くの人は、店員もレジも信じきっているから、いちいちお釣りをその場で確認したりはしまい。
だけど、今改めて、お釣り、レシートはちゃんと見ようね。と伝えたい。

 

大好きな酒屋で大好きな日本酒を2本手にいれた。

 

品揃えがよく、リコメンドもうまい。
お店に向かう道ですらワクワクする。
僕にとって、毎日でも通いたいほど愛する名店である。
その日も素晴らしい銘酒を2本、手に入れることができて、ルンルン気分で自宅に帰ったのだが。
自宅に戻り、なにげにレシートを見たら、ちょっとおかしい。
2本しか買っていないはずなのに、3本買ったことになっていて、余分にお金がとられていた。
翌日、店に電話して確認したところ、在庫数とレシートの履歴から、店員のミスが発覚して、余分にとった代金を返金していただく、という結末となった。
大好きな酒屋だけに手厚い調査、対応をしてくれたことにほっとしたものだが、こんなミスがこれまでの買い物に、ほんとうに全くなかっただろうか。と思うとあまり自信はない。

 

先日の節分でいただいた恵方巻きについても、似たような経験があった。
「予約での注文は、販売価格より5%OFF」とあったので予約したのだが、恵方巻きを受け取って、自宅で改めてレシートを見たら、5%OFFになっていないではないか。
チラシでは5%OFFと言っていたものの、店員が5%OFFをし忘れていたのではないか。
一瞬、どなりこもうかと思ったのだが、予約時のチラシを改めて確認したら、チラシに書かれた価格は、定価からあらかじめ5%指し引いた価格が記載されていたのである。はじをかかずに済んでよかったと胸を撫で下ろした。

 

こんな話もある。

10年ほど前にフィレンツェに一人旅をしたときのことだ。
海外は日本とは違う。
タクシーやら飲食店やら悪いことを考えて、余分にお金を取ろうとする輩がいる。
そう思い、旅先では常々お金の支払いには注意を払っていた。
幸いにしてぼったくられることもなく、旅は終わり、ほっと安心した空港。
罠はそこにあった。
空港内のカフェでお茶を買ったのだが、店員はお釣りを全て小銭で返してきたのである。100ユーロだったか50ユーロだったかは忘れたが、ふつうならば、紙幣と小銭という返し方をするはずだ。札が切れているはずなどないのである。とても悪いことをしそうな顔には見えなかったその店員のおっさんは、馬鹿で大人しい日本人からぼったくろうと、お釣りを全て1ユーロ硬貨数十枚で、返してきたのである。
直感的に「やられた」と悟った。だが、うしろにも行列ができているその店で、小銭を全部数えて足りないと挑みかかるほどの勇気は、あのときの僕にはなかった。
旅の最後の最後に、確信的な悪意をうけ、とても不愉快な気持ちにさせられてしまったことを、今でも鮮明に記憶している。

最後のエピソードは、チェックもれというより、相手の悪意だったが、前者2件については、日本国内のことでもあるし、自分の注意で回避できることである。

 

日本人は、主張も弱く、相手を信じすぎる民族である。

だけど、悪意がなくとも、ミスはある。

最後は自分一人である。要所、要所、流さずに、しっかり見ておかなくてはいけない。□