今日の一冊

 

「魔眼の匣の殺人」 今村昌弘著 東京創元社(9点)

 

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面白かったです。
個人的には、前作の「屍人荘」よりも好きです。
屍人荘も本作も、論理的な描写の部分に、ちょっと頭が追い付けないところがあるんだけど、どんでん返しが2つあって、ひっくり返った後にもう一回ひっくりかえりました。
ミステリーとしての骨格がとても強く、読みごたえがあります。読後の後味もよかったです。

シリーズ化を希望したい。
ゾンビと来て、超能力。大好きです。次は、ネッシーか。UFOか。□

 

 

 

(以下、自分へのメモ。 注 以下ネタバレしまくりですので読まないでね)

 

 

 

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人物相関図(完全ネタバレ)

・犯人自らも追い詰めてしまうクローズドサークルの中での殺人の理由が、クローズドサークルに入ってから計画されたものだったという点に納得。

預言者サキミは、班目機関の超能力研究の助手の岡町君(実は女)のなりすましだったというどんでん返しにひっくり返った。

・犯人=王寺は、事故死した女の呪いが残るトンネルの都市伝説(伏線もしっかりしている)の生き残りであり、仲間の死がサキミに予言されていたことで、次の死は自分であることにおびえ疑心暗鬼となった。
予言の被害者にならないために、予言通りの状況を作り、周りの人間を間接的に殺害することを計画していた。

・予言で描かれた絵のとおりに、花をまいたり、ねずみの死骸を準備したら、その近くの人間が予言に巻き込まれる。という発想は、ありか?と思ったが、面白いと感じた。