夢十夜 Season4 第九夜

 

こんな夢を見た。

 

バスターミナルに観光バスが停車している。
バスツアーへの参加者がバスガイドの案内に従い、バスに乗り込み始めている。
自分もその参加者の一人である。
だが単なるバスツアーへの参加が目的ではなくて、ツアーに参加しているある男の暗殺が主たる目的であった。
一度バスに乗り込んだものの、彼を暗殺するための道具をターミナルに置き忘れたことを思い出して、慌てて取りに戻ったのだが、僅差でバスは出発してしまった。

ターミナルにいるバスガイドに、バスに追いつく方法がないかと尋ねたら、目の前の坂を上っていくと脇に山道があり、そこから回り込めばバスに追いつけるという。
徒歩でバスを追いかける。
山道に入り、急な勾配を上っていくとやがて城跡のような場所に出た。「展望台」と書かれた看板を見て、道を間違えたと気づき、引き返す。

分岐から道を進んでいくと、いつの間にかバスに追いついていて、搭乗できていた。
父と母と兄も乗っている。
それでも暗殺は決行しなくてはならない。
観光バスは、まるでジェットコースターのような急な斜面をブレーキもかけず滑走していく。怖い。暗殺どころではない。

そのとき、以前まったく同じ夢を見たことがあると、夢の中で思い出した。□