NintendoSwitch デーモンクリスタル(9点)
面白い。
ゲームというものは、これでいい。
デーモンクリスタルは、そういうことを思い出させてくれる名作である。
ゲームをやる時間がなかなか取れない。
眠る直前に10分程度遊んだだけですぐに眠くなってしまう。
だが、それでも少しでもやった気持ちにさせてくれる。
ゲームとしてあるべき気軽さと楽しさのエッセンスがしっかり守られている。
今どきのゲームの装飾を全部取っていったら結局は、こんな感じになるのではないか。そういうゲームである。そういうゲームが好きである。
MSXのゲームを思い出すのだ。
MSXは1980年代にファミコンとパソコンの間をつないだ貴重なマシンである。
僕の人生において、MSXの存在はとても大きい。
ファミコンと比べたら、ゲーム機としては貧弱なスペックだったと思うが、その貧弱なスペックだからこそ、クリエイターの燃える気持ちをあおったのではないか。
クリエイターは、MSXのリソースの制約を最大限に生かして、面白いゲームを次々と生み出していた。
不自由だからこその面白さ。あのころは、作り手とやり手の思いがつながっていたと思う。
デーモンクリスタルは、1984年の作品とのことで、当時はヒントもコンティニューも何もなく、激ムズゲームと言われ、当時のゲーマーたちを泣かせたようだけど、このたびSwitchに移植され、ヒントやセーブなどが完備され、とても遊びやすくなって再登場したようである。
爆弾で敵を倒し、宝箱を開けアイテムをとりつつ、ライボスが待つ30ステージをめざす。
ラスボスに対峙してはじめて、このゲームがドルアーガの塔に影響を受けているのだと知った。なにかの名作に大きな影響を受け、それが新しい作品を生み出す。その姿を、その時代を体現した名作だと思う。□
アイテム表。当時のPC版の資料だが、おおむね同じようです。
最後の30面のボス・シャルドの対決に必要なアイテムの出し方は重要。壁を押すのですね。