顔で見る東京五輪 その3

 

メダルに届かず.....。

 

華やかな成果を出し晴れやかな笑顔を見せる選手がいれば、
涙をのんで、悔しさを噛みしめる顔を見せる選手がいる。

だけど、冷静に考えてみると、メダルに届かなかったとはいえ、例えば4位であれば、世界76億人中、4番目ということになるのであって、本当にそれだけでもとんでもない快挙なのである。

宝くじならば、前後賞1億円くらいはもらえそうな成果ですよ。

たった3人にしか金・銀・銅を授けないというのもなんともケチな話である。

4位以降も、アルミニウムメダルだの、マグネシウムメダルだの、白金メダルだの、せめて上位100位までには何か授けてもいいのではないかと思うのです。

「TIMES」誌だって、「世界で最も影響力のある3人」どころか、100人も選出しているし。

日本の名城だって、100だし、

日本の名山だって、100だし、

日本の棚田だって、100です。

76億に比べたら、全然規模の小さい世界ですら100個も選出されたりしている。

まあ、「同じフィールドで戦うもの」という限定した枠の範囲では上位3位というのが最も、はくが付きやすいからなのかもしれないけれど。

混合ダブルスで金メダルを取った伊藤美誠選手が、シングルの準決勝で中国の選手にストレートで敗れたときの顔は、まるで快晴から突然猛吹雪になったような試練を噛みしめた表情で、これもまたオリンピックでしか見られない痛みの瞬間だっただろうかと思うのです。
しかもそれは伊藤美誠選手に限らず、逆に伊藤美誠選手に敗れた各国の選手たちにも、または、全く異なる競技でも幾多の選手が噛みしめるものだったりする。

それが全て応援する僕らのもとにも跳ね返ってくる。

これがオリンピックなのだな。と改めてしみいる気持ちでテレビを眺めているのである。□