今日の一冊

 

ホーソーンシリーズ1 

「メインテーマは殺人」 アンソニーホロヴィッツ著 創元推理文庫

 

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ホーソーンシリーズ1作目。

全10作というから長丁場になる。作者であるアンソニーホロヴィッツ氏は思った以上のベテランで、完結までしっかり描き切ってほしいと願う。

 

 

帯に書かれた通りで、やっぱりすごい。

ミステリーとしての正統的な面白さ。犯人はだれ?に対して、えっそうなの?!という答えがしっかり用意されているので安心して楽しめる傑作。

 

 

 

 

 

(以下すべて自分のためのメモ。全ての真相を記載します)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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・自分の葬儀を予約したその日に、絞殺された劇場理事・ダイアナクーパー。
 タイミングがよすぎねえか。というところに疑いがあり捜査が進む。

・探偵は元警察官のホーソーン。過去を一切明かさない謎の警察官。

・アンソニーホロヴィッツは、自分が手掛けるドラマの脚本の監修をホーソーンに手伝ってもらっていたが「俺の捜査の本をかけ」という話を渋々と受けて捜査に立ち会うことになる。(実はその本を書くことのきっかけとなった、講演会でのつっこみ「お前の作品にはリアリティがない」(ならばリアルな作品も書こうと決意)をした女性はホーソーンの妻であったことが物語の最後でわかる)

・ダイアナ・クーパーは運転の事故で双子をひき逃げして、かつ裁判で無罪となった過去があり、その遺族たちが10年ごしで復讐をしたかのように物語が進むが、それはミスディレクションで、真犯人とは全く関係がない。

・ダイアナ・クーパーの葬儀で、ダイアナ・クーパーの棺の中から、ひき逃げの葬式で流されていた楽曲が聞こえ、棺にMP3再生機能付きの目覚まし時計が入れられていた。

・ダイアナ・クーパーの息子は有名俳優のダミアン・クーパーだが、葬儀に出た後無惨に何者かに切り殺された。

・真犯人は、ダイアナ・クーパーの葬儀を受けた葬儀会社の社長ロバート・コーンウォリスだった。

ロバート・コーンウォリスはかつてダミアン・クーパーと役者学校での仲間だったが、大役を手に入れる間際で、ダミアンの策略で病に倒れ、チャンスを奪い取られ、結局葬儀屋に落ちぶれたことを恨み続けていた。

偶然その母であるダイアナ・クーパーが葬儀の相談に来たことをきっかけに、ダイアナ・クーパーを絞殺し、葬儀会場にダミアンを呼び寄せ、殺害するという計画を立てていた。□