制作日記(二人展開幕)

 

二人展が開幕した。

 

「無事に」とは言わない。

「何事も無く開幕できた」とは、とても言えない。

「何事も有りまくって開幕にこじつけた」というのが正直な表現だ。

 

画廊へ作品を運ぶトラックが15:00に自宅に来ると聞いていた。

その前の13:45に最後の絵が完成した。本当にぎりぎりまで遊んだ。

だけど、手塚治虫先生とか?かつての大作家と言われている方々は、10本くらいの連載を同時に抱え、締め切りをとっくに過ぎた状態で順番に片付けていく。というような所業をしていて、そんなことに比べれば、自分のやっていることなんて、やっぱりただの茶番である。が、自分にしては相当無茶をしたので、自己ベスト(自己ワースト?)を更新したとは言える。

 

準備を始めた最初の作品と、最後に追い詰められたラストスパートのころにできた作品とで、緊張感や作品の質に大きな差が出ていて、それをいつもゼロにしたいと、会場に絵を飾った後にいつも感じていた。

今回はそれを限りなく、これまでの制作史上、最小にしたと自負する。

今回は1フロアの展示だったから、力を分散させずに済んだということもあるのかもしれない。それも含めて、いろいろ学べたと思う。

 

・・・でも、もう「飽きてる」。

自分を退屈させない絵を描きたい。というのが描く目的になっているのだけど、描いて間もなく、もう飽きちゃってる。ずっと見ていられる絵、一生そばに置きたい絵。そういうものを作りたいのだろう。でもそれはいつになるのだろうか。□