藤子不二雄A先生の「魔太郎がくる!」を読みたくなって、電子書籍で買い求めた。
かつて少年チャンピオンコミックスの全13巻を持っていたが、処分してしまっていたし、藤子不二雄ランドでも購入できていなかった。
が、改めて読んでみると、
「こんなんだったっけ?」
という違和感がある。
ウィキペディアで調べてみると、なんと暴力表現や差別表現が時代に合わないということで、全133話のうち大幅に描き直された話が34話、欠番扱いとなった話が25話あるということだった。
当時読んだままのものを読むためには、少年チャンピオンコミックスで読むしかないらしい。
が、少年チャンピオンコミックスを探してみると、なんとオークションで全13巻が10万から20万円で取り引きされていた(しかも、今ネット上に売られているような在庫はない)。
ウルトラセブンにも欠番となった被爆星人の話があるというが、こちらもマンガではあるが同じようなものだ。むしろ、こちらは自分の青春に楽しんだものであり、喪失感の大きさは比較できない。
もう見られない。と思ったとたん、すごく切なく、寂しい想いがぎゅっと胸を締め付けてくるのだ。
時代って、マイノリティって、残酷だよなあ。
表現の芸術は、自由なのか不自由なのか。考えてしまう。
色々調べていて京都の漫画ミュージアムでは資料として収蔵されているとわかったので、近々訪れてみたいと思う。その名作を、目にしっかり焼き付けてきたい。□