勝利と敗北

関西二紀展に入選した。


出品からわずか3日での結果告知となりその速さに驚いている。


あまりに速くてまだ実感がわいてこない。


予想を裏切って、うまくいっていたと感じていた「彼方から来る」が選外となり、失敗したと感じていた「此方から行く」が入選となった。


入選とはいうものの、この結果には素直に喜ぶことができない。


正直なところ、全然うれしくもない。


できなかったことが多すぎて悔いばかりが残っている。


「此方から行く」はそもそもSで描くべきではなかったように思う。
画面が左右に間延びして間抜けな構成になってしまった。Fが妥当だったろう。


また、良くしようと思うがあまり、手を入れすぎて絵が止まってしまい、前面に出したかった「のびのびと描く様」が消えてしまった。


更に当初目指していた「美しい白」は全然美しく輝かなかった。


これだけの課題が残されているにもかかわらず、「本当にこれでいいのか?」という強い問いかけもせず、ただ流されるように出品してしまった。


なぜ、あの絵をつぶさずに出した?今更自分を責めている。


そのふてぶてしさが憎い。


9月に来る本展では決してこんな後悔はすまい。絶対すまい。□