いつくしみ。

21:00. パーティションの向こうで電話をしている人の声が聞こえる。


「そろそろ帰るよ。晩ごはん、何?
 ・・・・うん、わかった。楽しみにしてるよ。」


ちょっとドキっとした。


新婚でもない。当然誰かに聞かせるための会話でもない。


毎晩の繰り返しを素直に感謝している。


家で料理をつくって待っていてくれているひとを自然に慈しんだ言葉。


綺麗でした。こういう人もいる。


探すこともない。しあわせはもう、ここにある。□