歳を重ねるにつれ、取り組む仕事の規模が大きくなり、
それに関わっているだけで膨大な時間と体力を
注ぎ込まなくてはならなくなっていく。
当然ながら、時間的にも、体力的にも、
できなくないことが増えていく。
いつかやれると思ったテレビゲームは山積みになり、
いつか読めると思った書籍や漫画本も山積みとなり、
いつか見れると思った映画のDVDも山積みとなる。
いつか、いつか、いつか......!!。
その「いつか」は一体いつ来るというのか。
果たして本当に来るのだろうか。
そして、さらに世界は早い。
日日新たなテレビゲームが発売され、
新たな映画が公開され、
新たな楽曲が発表され、
新たな漫画や本が発売される。
そして仕事は益々大きくなり、
制作時間も合わせて巨大化する。
そのとき心の底でこう叫ぶのだ。
「誰か代わりにやってくれ」
そんな物々に惹かれてしまう自分は、
このコンテンツ過多の世の中に溺れかけているのだろう。
全てこなすことはできない。それでいてこなしたい....。
禅問答のような矛盾に対する皆の願い。
平成の対小市民スーパーヒーローなのかもしれない。
そしてそれでもまだコンテンツにしがみついている自分は、
よく言えば若い。悪く言えば往生際が悪い。
馬鹿みたいな不思議な時代を生きているのですね、僕たち。□