東京で働く同期と久しぶりに再会した。
ちょっと痩せたかな。疲れた顔をしている。
今の業務がきついと滲み出すように語った。
彼がきついなどと口にすることが珍しい。
かつての彼にはそんな姿は微塵もなかった。
むしろ自分こそがいつもそんな顔をしていたと思う。
東京での業務が志半ばで閉じられることが決まり
僕は大阪に引き戻された。そして彼は東京に残り、
その志を貫徹することを許された。
あのときの羨望、痛み、屈辱は一生消えない。
そして今彼の姿をみたとき、塞翁が馬を想う。
勝ち続けることもない。負け続けることもない。
最後はゼロになって土に還る。
人生なんてららら。そんなものなのかもしれない。□