制作日記 「人間を見る」

作品を見る。という行為は、

作品そのものを見る。ということに加えて、

人間を見る。という行為もあるのではないか。

むしろ、人は、作品以前に、人間を見ている。のではないか。

まず人間がよくなくては、作品は見てもらえない。そう思う。

 

まだ世に名を知られていない人が、圧倒的な存在感を放つ作品を出したときであれば、それが例えば破天荒な人であったとしても、まずは作品の力だけで、センセーションを起こすこともあるだろう。それから後に、作者に目が集まって、その人の破天荒ぶりが遅れて世に知れ渡ることになる。
だけど、そのときであっても、その人の破天荒ぶりが、かえって作品の価値のひとつになって、見られることになるのだと思う。

いづれにせよ、まずは人間。なのである。□