今日の日本酒

宝山(たからやま)純米吟醸
新潟県新潟市/宝山酒造株式会社/5点)

新潟の酒蔵【日本酒】|宝山酒造

 

正月に越後湯沢を訪れたときに入手した一本。
お酒が飲めない頃に大人たちが飲んでいる水。と思っていたかんじの風味・味わい。
いわゆる「酒くささ」が強い印象。昭和の酒、かな。食中酒、とくに鍋の時に合いそうです。□

 

f:id:massy:20180508004614j:plain

f:id:massy:20180508004622j:plain

f:id:massy:20180508004635j:plain

漏らす人

「わたし、来月の20日で退職するんです」

通院を始めた歯医者で、次回の予約を取るとき、歯科衛生士の女の子がそう告げた。

そして、

「予約が詰まってまして.......次回6/20の18:30でいかがでしょう」と続けた。

少し脳が揺れた。
なんだこの会話。
退職することを患者の僕に伝える意味があったのだろうか。
僕はこの歯科に通院を始めてまだ3回である。そして治療はたぶん次回が最終回である。
まだ2回しか会っていない歯科衛生士はいつもマスクで顔すらろくに覚えていないし、ましてや私的な会話をするほど仲良しになっていたわけでもない。そんな僕にとって、歯科衛生士の退職は事件ではない。

最後の患者はあなたです。とでも言いたかったのか?なんて解釈もできそうだけど、まあ前述のとおり、私的な会話すらしたこともない歯科衛生士に告白をされるわけでもないし。そもそも、これまで平日の予約が続き、仕事を終えた後にダッシュしていたので、ほとんど遅刻していて、むしろこの歯科衛生士には嫌われていたと思うのです。

結論として「誰かにいいたかった」のだろうと思うのです。それほど彼女にとって、退職というのが大きな決断や事件であって、誰にでもいいから、漏らさずにいられなかったのでしょう。

全く別の仕事に挑戦することを決めたのか。結婚でもして専業主婦になるのか。それともまた別のことか。
人生いろいろあります。
なにはともあれ、思うことに挑戦してがんばってほしいです。

あ、もちろん僕の歯の治療は最後まで手を抜かずしっかりお願いします。□

本番ノススメ

先日電車の中で隣に座った外国人に突然話しかけられた。
どうやら堺筋本町に行きたいらしい。
堺筋本町に行くためには淡路で乗り換えなくてはならないが、この電車は先ほど淡路を出発して梅田に向かって突っ走っているところだった。
次の十三でいったん淡路に戻り、乗り換えるように筆談と小学生英語で何とか伝えきった。

先日仕事でアメリカからやってきたビジネスパートナーに向けてデモを行った。
日本語ならばある程度説明はできるので、大丈夫だろうとたかをくくっていたが、いざ説明を始めてみると全く言葉が出てこない。英語の分かる日本人の方にフォローしてもらってなんとかデモを乗り切った。

これらの経験を通じ、やはり「本番」に臨むというのはとても貴重な経験だと思いました。

「練習」は誰も見ていないし、とがめないから、甘えが生じてしまいます。
「練習」はいくらやっても「練習」であって「経験」にはならないように思います。

人が見てる。失敗しちゃいけない。成功したい。恥をかきたくない。といった気持ちの中で、なんとかうまくやろうと真剣にもがき、「本番」という門をくぐり抜ける。これで初めて、経験が体にしみこむと思うのです。

思えば、絵画制作も同じで、スケッチブックの上に下絵を描いているときは、やっぱりゆるく描いている。誰にも見せないから。
でもコンクールに出すとか、個展で発表するとなると、一気に緊張感が高まります。なんとかして人に見せられるものを描かないと、ともがくのです。

「本番」を乗り越えるときは、いつも見苦しくもがいていて、かっこわるいかもしれないけれど、それをたくさん経験してきたた人こそが、なんだか威風堂々としていて堅牢に感じます。

最近、ようやく「失敗する恐怖」よりも「経験できた嬉しさ」が勝るようになってきた気がする。□

課題

「やっていない」集合の中で、
「やっている」としたら、
「やっていること自体」が価値になる。

でも、

「やっている」集合の中で、
「やっている」では価値にはならない。
「いいことをやっている」が価値になる。

「いいこと」をやらないと価値にならない。
「いいこと」ができないのならやる価値は無い。

「やっている」を
「いいことをやっている」にいかに変えていくか。

これが今の僕の課題です。□

ミニ!ミニ!!ミニ!!!

6月28日からニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータが再発売されることが決定された。

7月7日からニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータ週刊少年ジャンプ50周年記念バージョンの発売も発表された。

さらに、SEGAからはメガドライブミニが、NEOGEOからはNEOGEOミニの発売が発表された。

これはいったいなんのお祭りだろうか...........。

どこもかしこもミニ!ミニ!!ミニ!!!あまりの同時のミニ発売のニュースに、頭が追いついてこない。
少しずつ頭を整理しつつ、好き勝手書いてみたい。

まず、ニンテンドークラシックミニファミコンの再発売について。
これは一番の吉報であろう。
いったいどれほどの人間が入手できずに悔しい思いをしてきたことか。どれだけの人間が意地悪な転売に泣かされてきたことか。
予約できず、抽選にも漏れ、在庫のある店舗を連日探しまわったが、結局手に入れることができなかった。
この無念がようやくはれるということが、多くのファミっ子(死後)にとって最も重要なことであろう。
スーファミミニの発売からずっと沈黙を守ってきたのは、コントローラを大きくして再販するためとか、一部ゲームを追加するため、などと読んでいたのだが、やっぱりそのまんまみたい。そこはちょっぴり残念です。

次に、ファミコンミニ週刊少年ジャンプ50周年記念バージョンの発売について。
びっくりした。
全く持って想像していない商品の切り口。
もう毎度、毎度、すっかり任天堂の商売戦略に転がされてしまう僕です。
でも、ちょっと冷静になってみると、収録ゲームの本数は20本と少なめなのに定価はファミコンミニより高い7980円。
また、週刊少年ジャンプ世代の僕なのですが、当時、ジャンプ系のファミコンゲームはプレイした思い出があまり無いのです。キャラクターもののゲームって、ある意味「伝説のク〇ゲー」が多い気がするのですよね(失礼!)。当時からも体が知っていたのか、あまりプレイせずに来ちゃったので、実は思い入れは小さいのです。
コレクションアイテムとして手に入れるかな....。と思案しているところです。

最後に、メガドラミニ、NEOGEOミニの発売について。
ファンはたまらない一品かと思います。
他社までもがこれほどまでにミニを発売するというのがまあなんともすごい事件ですよね。
ただ、僕はメガドラNEOGEOになると、ジャンプゲーム以上にもっとやってないのです。
PCエンジンミニは出てくれないのかしら。こちらは思い入れが強いですね。
ナムコが出したPCエンジンゲームの数々は本当に素晴らしい芸術だと思います。

以上、好き勝手書いてしまいました。
弱点をつかれるとこれほどまでにもろいファミコン世代なのでした...。□

 

f:id:massy:20180515223950j:plain

f:id:massy:20180515224003j:plain

黒島教会を訪れて

5月の連休に長く読めずにいた「坂道のアポロン」を読みたいと思っていた。

最近、これまで読みたいと思っていた漫画を順番にこつこつ読み進めていて、5月の休みは「坂道のアポロン」をふと読もうと思いました。本当にふと思ったのです。

連休の後半に長崎を訪れました。隠れキリシタンの足跡をたどるという目的で長崎を回っていて、今年はその3回目になります。
その最後に訪れた黒島教会。佐世保相浦港からフェリーで1時間程度の黒島にある教会です。
事前にもらった黒島の地図ではわからなかったけれど、坂道が多い。徒歩ではなかなかきつい。
民宿に迎えに来てもらった車で坂を上っていくと、立派な黒島教会がみえてきました。
それまで見てきた教会の中でも大きな方だと思います。島の人たちの祈りの場としてひっそりとそれでいて強くたたずんでいました。長崎に無数に点在する多くの教会の中でも屈指の見事な造形と建築だと感じました。

民宿にポスターがはられていました。
近所の小学校の講堂で映画「坂道のアポロン」上映会実施と。

本当に偶然でした。「坂道のアポロン」はそのとき4巻くらいまで読んでいたところで最後までは読めていなかったんだけど、この黒島教会がロケ地に使われたということでした。

結局、連休中には読み切れなくて、昨日読み終えました。黒島教会が物語の中でどのような役割を果たすかを知り、あのとき訪れた教会がいっそういとおしく感じました。

ふと読みたいと思った漫画と、旅先で訪れた場所が奇跡的に結びついたことにとても驚きました。
こんなことがあるものか。単なる偶然と呼んでいい出来事以上のものを感じました。
坂道のアポロン」は作品としてもとても完成された傑作で、この旅とも有機的にからみついて、一生忘れられない作品になったと思います。

昨今、長崎の教会群を世界遺産にすると騒いでますが、僕はあの静かなたたずみを、島の人たちの敬虔な祈りの気持ちをそっとしてあげてほしいとも思います。□

 

f:id:massy:20180505181528j:plain

我唯足知

※ しばらくいろいろ振り返って行きます。
  後ろ向きにならないように努めるのでもうちょっと付き合ってね♡

 

今年の個展について。

手ごたえがありました。かなり。
達成感はこれまでの個展でも最も大きかったと感じています。
陳列が終わった瞬間、天に上るような安堵につつまれました。
「もうこのまま絵を全部片づけて、家に帰ってもいい」といった気持ちにすらなりました。その翌日から個展が始まるわけで、なんのために描いたんだ。みたいな本末転倒な状態だったのですが、それくらいの達成感だったのです。こんな経験は、はじめてでした。

.......と、ここまではかっこいい話。ここからはかっこ悪い話。
でもその後、個展が始まってみたら雲行きが怪しくなってきます。
陳列直後は満足していたけど、本当にこんな仕事で満足だったのか?もっと工夫できなかったか.........とか。そういえば、行くよと言ってくれていた彼ら彼女らは会場には来てくれなかなったな.......とか。
.......そんなことを思いはじめると、すぐに気持ちが曇ってきたりします。
もうちょっとがんばってみたい。と思いました。
陳列直後のあの達成感をさらに磨き上げたら、きっとこんなもやもやも、一掃されるのだという気がするのです。

我唯足知。

言葉づらではなくて、その言葉を体から感じ取りたい。
きっとあるんです、もう。できる。そんな気がします。
来年の個展は、5年ぶりの大阪での開催となります。
我唯足知の境地に少しでも近づけたらと思っています。

 

気障だな。でもきっとここからが長い。□