スケッチ教室

 

「もーやん、スケッチ教室やれよ」

 

先生が言った。5年前のことだ。
もーやんとは僕のニックネームだ。
もやもやしている奴だからもーやん。
いまなお僕はもーやんだ。
もやもやは晴れない。多分一生晴れないと思う。
もーやんでもスケッチへの情熱は誰にも負けない。
上手い下手ではない。ただ誰よりも好きなのだ。
その想いを続けて描きまくっているうちにこんな
オファーがやってきた。

あれから5年、春と秋に1回ずつスケッチ教室を
開講している。この秋で10回記念を迎えるから
5年目になるのです。

僕が誰かの絵に何かを言っていいものだろうか。
そういう気持ちは5年たった今でも続いています。
どれだけやっても、というかやればやるほど、
こんなんでいいのか。という悩みがでるばかり。

来ていただく方に少しでも楽しんでもらおうと
毎回必ず会報を作っています。
スケッチのコツを書いたエッセイや美術展の情報等、
僕なりの「楽しい」をつめこんで、会報が欲しい!
と思ってもらえるように願って、つくっています。

第10号記念号でいろいろ新しいことを始めました。
花森安治氏の仕事のわくわく感に若干影響を
受けながら少しでも楽しい紙面を作ろうと奮闘して
います。
そう思うとこれまた絵画制作とは違う、
新しいものづくりへの発見があってまた燃えてくる
のです。

何をするにしても、何もかもがいつも新しくて深い。

せめて1つでも深く深く掘り下げていきたいのですが。

世界は楽しいものばかりに彩られていて。

いつもいつも目移りしてばかりで行ったり来たり。

やっぱり僕はいつまでたっても「もーやん」なのでした....。□