東北大震災の被害を目の当たりにした我々の多くは「自粛」を選択している。
今は桜のシーズンであるが、上野公園では桜祭りを自粛し、それを受け恒例の場所取り合戦もすっかり自粛され、かつてない閑散としたことになっている模様だ。
その他にも旅行など、消費全般についても同じように自粛傾向となり、買わない、遊ばない、消費しないといったことになっているようだ。
気持ちはわかる。
日々ブラウン管に映される被災地の模様や一向に終息する気配のない原発事故への取り組みを見ていたら、申し訳ない気持ちになってくる。
今あれだけ苦しみ悲しんでいる人が多くいる中で、直接被害を免れた自分たちだけがその気持ちを慮ることなく消費をするということに気持ちが居たたまれないのである。
だが、最近になってようやく気持ちの整理が付き始めてきたためか、自粛を続けることがむしろ経済にも復興にもむしろ「悪」とはたらくのでは、と感じ始めている。
近々東北地方のお酒を飲める店にでも行って一杯やってみようかと思っている。□