「どろんこになりなさい」
公募展に大作を出品するようになって10年になります。
出品を始めた当初、多くの先生から講評をいただきました。
ふだんほとんど話したことのないある先生が私に一言、
君の絵は優等生すぎる。もっとどろんこにならないと。
それが最初で最後の会話でした。
以来、他の先生方からいただいた言葉は幾多ありますが、
このことば以上に、僕の脳裏に残っていることばは
ありません。
守ろうとしても駄目。作ろうとしても駄目。
もっと無邪気に子供が遊ぶように描かないと。
今なおこのことばを反芻して描いています。強い言葉です。□