「いなくなれ、群青」新潮文庫(5点)
抽象感をもち詩情にあふれる言葉選びや世界観は嫌いではない。
似すぎているのです。
ミステリーと聞いていたけど、本作をミステリーと呼ぶにはミステリファンにはつらい。
僕は誰?
階段の上にいる魔女は誰?
階段に落書きをしたのは誰?
....といった謎はあるけど、ストーリーよりも詩情や世界観の描写が主で、謎解きが終わってもミステリファンが期待するようなすっきり感はない。
ミステリーとか小説という形態では無く、詩集としての位置づけで構成したほうがしっくりきたのではないかと思う。□