夢十夜 Season5 第九夜

 

こんな夢を見た。

 

アトリエの先生らと映画に出かける。
予備校の教室のような長机がたくさん並んだ部屋に天井から大型テレビが下がっている。
こんなところで観るのか、と隣の部屋へ移るとそちらはちゃんとした大型スクリーンがあり映画館らしい部屋になっていたが、席が悪い。とくに混んでいるわけでもなかったが、スクリーンを真横から見るような席に誰も文句を言わずに座って動こうとしない。
ならばさっきの部屋の方がましだと予備校部屋に戻り席に着くと、映画が始まる。
ルパン三世の新作だった。
映画が始まるや否や、とくに混んでいるわけでもないのに、自分の真横に見知らぬ3人組が座りぴったりと寄り添ってきて、小声で耳元にささやいてくる。
「計画を実行するからすぐに外に出てこい」というようなことを言っている。
気味が悪いので映画を観るのをあきらめて逃げるようにして外に出た。

古びた温泉街のような小さな商店街を歩いていくと、兵庫で絵画制作をしているK山先輩が割烹着を着て立っている。どう見ても本人なのだが、どうやら別人のようで、居酒屋の大将ということらしい。
いつの間にか、アトリエの先生らも一緒になって歩いている。石田ゆり子とアトリエで描いているK谷さんも一緒だ。
商店街の奥にある階段を登ると商店街を見下ろせる場所に出た。小さな小屋が立っていてそこで記念撮影をした。

小屋の中を抜けて、居酒屋に向かうことになった。
振り返ると石田ゆり子がなんともなまめかしい視線で自分を見ている。
どうやらこちらに気があるようだと直感で気づく。対して一緒にいるK谷さんの機嫌がとても悪く、顔が変形するほど怒っている。

この状態で酒など飲めるのか。しかも、K山先輩の料理で、と頭を抱えている。□