制作日記  二人展(1)

 

「二人展(仮)」の企画が始まった。

 

二人で展覧会を開催するのは初めての挑戦だし、

どんな展覧会にしていくのか、どうしたいのか、

未だほとんどぼやっとしていて見えていない。

 

「二人でやる展覧会だけど、

 ただ二人展と呼ぶのはありきたりだよね」

 

そんな話が出て、今、サブタイトルを考えている。

 

読みかけのミステリーでも読むつもりで立ち寄った丸太町の喫茶店だったが、

結局1ページも開かずに、ずっと二人展のサブタイトルを考えていた。

 

まるでコピーライターにでもなったかのように、あれやこれキーワードをノートに書きだして、並べて、組み合わせて、消して...なんてことを延々2時間、考えこんでしまった。

 

結局たった1つ2つの小さな言葉を考え出しただけなのだが、

「考え抜いて、生み出す」というプロセスに、大いなる手ごたえというか、充実のようなものを感じた。

 

普段も「なにかを出力する」という機会は多くあるけど、

その多くは、充実なんてものはなくて、

なんとなく出てしまったとか、

ただ出しただけとか、

ただやっているだけ。が多いような気がする。

改めて、折角、生み出すのであれば、

充実を伴うまで真剣に考え抜いたものであった方がいい。

それによって、「祭」に連鎖的に火が灯っていくのだろう。

 

「考え抜く、そして生み出す」

 

この二人展は、在庫に溢れた時代の中でも、なんとか新しい一隅を照らすものとしたい。□

 

※ちなみに、二人展は2023年7月に開催予定