ずっと、楽をして作品ができないものか。と考えていた。
楽というのは「システム」である。
そのシステムに当てはめれば、ポンと作品が量産できる、
金型のようなものだ。
でも、楽をしてできる作品なんてない。
もうそう結論付けても良いと思う。
楽してできることなら誰もがやっているだろう。
みんながやれることなんて珍しくもないし、
誰の目も惹かないでしょう。
そもそも自分が、飽きちゃうんだ。
やる前から「あれね」とわかっちゃうから、
わくわくしないのよね。
「作る」ことは「苦しい」と絶対的にセットである。
そういう結論です。
自分がこれまで観てきて驚いたり感動したものの多くを
振り返ってみたら、そうやすやすと作れるものなんて、
なにひとつ無かった。
なるべく苦しまないように楽しく作りたいとは思っている。
だけど楽しいとかだけでは作品は生まれない。
最初は楽しいですんでいたことも、やがて挑戦に変わってくると、
簡単には次のステージに行けなくなる。
ましてや外に向けて発表をするようになれば、ハードルは上がる。
やればやるほど、ハードルは上がり、むしろ苦しいことばかりに
なっていくだろう。
苦しいは、宿命だ。
宿命を受け入れてコツコツ作り続ける。□
追伸:
でも「たい焼きの金型」は優れた「システム」だよなぁ。