制作日記(二人展まであと14日)

 

絵は、良い構成ができた瞬間、完成している。

 

粗削りで、絵の具を塗り込んだり、細かい作業は残しては居ても、

構成を観たときに、それが優れていたら「あ、できた」と感じる。

 

逆に、構成がいまいちで、生殺しのような状態の絵を、

そのまま進めても、ほぼ100%ろくでもないものが出来る。

描いている途中で「あ、できた」という状態に持ち直そうと

しながら走るんだけど、そんなものは絶対、うまくいかない。

うまくいったためしがないから、「絶対」としてもいい。

 

要するに、「感動」があるかないかだと思う。

すごく大きな感動を持っていたら、それを構成という形にすぐに持っていける。

そしてそれがもう完成を見据えてのものになっているから、

構成の段階でもう「できている」。

「感動」が無い状態で、あとから感動を付け加えるなんてことはできないということだ。

「感動」は、外から摂取しないといけない。内発はできない。人間にとってのビタミンCのようなものだ。

 

まとめると、感動が無い状態では、描き出すべからず。ということ。

手を動かしたい。という焦燥感があっても、描き出しで確信がなかったら、手を動かし始めてはいけない。絵具と時間の無駄です。□