NHK朝ドラ「らんまん」を観ていて、これまでは、
「牧野萬太郎、すごい!!」と絶賛していたけれど、
ふと「この人はもしかしたら困った人だったのでは....?」
と、思うようにもなってきた。
植物学の世界で、世界のトップランナーとして突っ走るということ。
それに限らず、後世に名を残しているすごい人たちって、
「周りを焼き尽くしながら突き進む」というところも必ずあると思う。
ドラマでは、その辺の「困った部分」をかなり控えめに抑えて、
献身的な奥さんと暖かい周りの人たちがフォローして主人公を、
助けたり、優しく見守っているけど、果たして本当にそううまくいくのだろうか。
ドラマだから。と言われたらそれまでだけど「らんまん」については、もう爆発的に噴出しているものを、舞台裏で必死で抑えている。という感じがちらちらと見えていて「抑えても、これか笑」と感じてしまっている。
生まれたばかりの子を奥さん一人に預けて、植物採集の旅に出たり。
一人目の子が亡くなり二人目の子が生まれる前に、ロシアに行かなくては!と宣言してみたり。
そもそも、酒造の若旦那だった世界を、周りの反対を振り切って飛び出したところからも、かなりすっとんでいる。
男というものは「浪漫」を追うから、現在に残るその偉大なる成果を振り返りながら、萬太郎先生のすごさに感激をしているけれど、ちょっと引いてみると、周りの人たちは相当苦労したんだろうなあというところが見えてきてしまう。
史実を調べてみると、研究にお金が無い中、10人近く子を作ったとか、億単位の借金を重ねてしまったとか「やはり」というようなこともあったりする。
周りを焼き尽くしてでも、世界的に多くの人を楽しませる偉業を残す。彼らも浪漫に全ての人生をかけ走りぬけたのだろう。
男として、そんな浪漫には共感するし、憧れるけれど、自分はどうしても周りを見てしまう。周りに迷惑をかけてまではやれないなあ、というブレーキをかけて生きている。
他人への迷惑をいちいち気にしてられるか!という肝っ玉がないと、この偉業はできないという気がするのである。□