制作日記 二紀2024 その2

 

F130号2枚などとても描けそうもない。

 

この半年の自分はHPを削られ、

完全に弱り切っていて、

やる前からギブアップしていた。

 

が、1時間。

小さな時間であれ、どろんこになった。

キャンバスに絵の具が乗り始めた。

刹那、

 

「始まった。」と思った。

 

長い冬眠から目覚めたような気がする。

あるいは、長い間運用されていなかった灯台に灯がともされたような気がする。

 

絵から離れるほど、気持ちは弱まり、もうとても描くことなどできないと思い込んでいたが、灯が入ってみると、

あ、そうだった。自分は、描く人だったんだ。と思い出す。

じゃあ、やれるな。と思い出す。

 

やれる。

 

この絵はきっと、完成するだろう。

 

始まったんだ。世の中がどうであれ。家の中がどうであれ。

 

これが自分の「呼吸」なのだ。□