ヘンコ

「お前はヘンコだ!ヘンコ!!ヘンコ!!!」

と連呼される。

流石にそれだけ言われると少しむっとして、
そういう君こそヘンコだろう。と言い返したくなる。
が、そういう不毛な争いは今後一切やめようと思っている。

世の中からはそう見えるのだろう。と事実を受け止める
こととして、腹筋に力を込め、言葉を飲み込んだ。


ところで「ヘンコ」とは何か。関西弁だろうか。

関東で生活してたころは全く聞いたことが無い言葉だった。
「変な子」を意味した「変子」と思っていたが、
調べてみると「偏固」という一般用語らしい。
偏ったことに拘り固執する人間を意味することばのようだ。

ただ、この言葉を広めたのが「行列の出る法律事務所」で、
島田伸介が連呼していたことで広まった言葉のようで、
なんとなく関西弁化したことに納得する。
ただ、矢張り多くの人は「変子」と思って使っているのだろう。

ずっと自分は自分を「ふつう」と思っていたので少々残念である。
が、「変」でなくては面白い絵なんて描けないとも思う。
人はその「変」を見たくて絵を眺めているのだと思うのです。

「くさくないチーズはおいしくはない」のである。□