今日の一冊

 

 

「硝子の塔の殺人」 知念実希人著 実業之日本社

 

 

 

 

優れたミステリーだと思います。

THEクローズドサークルというシチュエーションは、やっぱり好きだし、

その先にある、更にそれを覆うような驚きの結末が用意されていて、

多くのミステリーファンをうならせる仕掛けがあるのが素晴らしかった。□

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(以下は自分向けのメモ。全てのネタバレを記載するので注意)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・妹の病気を治すための薬剤の特許を刺し止めしている館の主・神津島を毒殺した一条遊馬だったが、閉じ込められた硝子の塔で、自分もあずかり知らない第二、第三の殺人事件が起きる。

・名探偵・碧月夜が、犯人が娘を拉致され人体実験に使われていた刑事の加々見だと突き止める。

・が、これらのストーリーは全て、大のミステリーファンで自分もミステリー作家になりたかった神津島の創作であった。上記すべては毒殺をされたように見せかけ、殺人があったように見せかける、リアルミステリー芝居であった。

・のだが、実はそれに気付いた名探偵=名犯人・碧月夜が、殺されたふりをしていた神津島、執事、お手伝いを実際に殺害して、芝居を乗っ取り、上書きしていた真犯人だった。□